ゾロリ先生からの贈り物

図書館が好きだ。

 

こどものころから図書館へ行くのが好きだった。

公設の図書館もよく行ったし学校併設の図書館にも通った。

図書委員だったこともある、そのくらい大好きな場所である。

 

しかしとりたてて沢山読んで、色々な作家を知っているわけでもない。

好きな作家の、好きな本を繰り返し読むのが好きである。

なら購入して手元に置いておけばいい話かもしれない。

実際、何度も読むので購入した本もいくつかある。

太宰治遠藤周作湊かなえの著書はそうして購入したものがいくつかある。

 

今は子供と図書館へ通っている。

子供とともに行くときはきまって絵本と児童書、図鑑のコーナーへ行く。

そうしているうちに、自分自身が図書館を好きになったきっかけの本と再会した。

 

かいけつゾロリシリーズである。

小学生の時、図書館で見つけ、大いにハマり読みふけった名作シリーズだ。

あまり上品とも言えない作風であるが、子供にとって沢山大切なことを教わった本だ。

親は買ってくれなかったが図書館でなら読むことができた。

ゾロリはシリーズでたくさん出ていたので、図書館に足しげく通う習慣がついた。

図書館が好きになったのは、ゾロリ先生のおかげなのである。

 

今、子供たちと一緒になってゾロリを読んでいて思い出した。

明日は土曜日、図書館へ行く日である。

子供たちは、何を借りてくるのかな。

記憶の手帖

手帳や日記が続いたためしがない。

悩み事ができたり、予定が立ちそうになると手帳等を購入するものの、

元来のなまけ癖と昨今予定を共有管理するアプリのおかげでアナログでとっておく必要がなくなったからだ。

子供たちにはリビングにあるカレンダーに一言予定を書き記せばいい。

大体手帳に転記される予定は微々たるものになっていった。

ひどいと栞が数か月にさかのぼることもある。

 

来年は手帳を買うのをやめよう。

そう思っていた。

そう思っていたのにである。

探し物をしていた時に、2011年の手帳を見つけてしまったのである。

 

相変わらず手帳に書いてある予定はまばらであるものの、

その予定を見ただけで当時の記憶がぼやっと思い出されるのである。

 

ああ、ここは友達と喧嘩してなんか機嫌悪かった時期だな、とか

部署異動して楽しかった時だな、とか。

うすぼんやりと思い出されたのである。

 

おそらく、スマホのカレンダーをめくっても同じことはあるかもしれない。

でも私は2011年の予定までスマホでたどることはあえてしないだろう。

ふとした瞬間に過去の自分と対面し、私は性懲りもなく手帳を来年も買うのだろう。

 

年末も近いんだなあ。

子育て主婦の葛藤:仕事復帰への一歩

つい先日、仕事の面接に行った。

 

私は専業主婦、30歳で無職になって7年の子育て主婦である。

2人のかわいい子供、良い伴侶、適度な距離で支援してくれる義父母と実親。

かなり恵まれているといっていい環境に置かれている。

夫の年収も悪くはなく、田舎とも言い切れず、都会とも言えない、しかしベッドタウンと呼ぶには少し遠すぎる、この土地で済むには十二分な稼ぎもある。

 

しかし、約7年間、子育てと家事しかしてこなかった身である。

これ以上ブランクが開くことを恐れ、勇気を出して面接に行ってきた。

案外すんなりと終わり、うち1社からパートでどうぞ、とお声を頂いた。

 

ありがたい話である。

なぜか。働いていないことにとてつもなく後ろめたさがあったからである。

こどもといるのはとても楽しく、ここまでの人生で一番の時間である。

それは間違いないしこの先もゆるぎのないものであろう。

 

「しかしそれを言い訳にして仕事をしない、納税もしないのはいかがなものか」

「いやいや、それを犠牲にしても子育ては尊いもの」

「それは働いている人もやってますよ」

「なら納税だけは無収入でもさせてくれ、微々たるものでもいいから・・・」

「ブランクがあっても復帰しやすいといいのにねー」

「子供だ家庭だなんだの環境・人の意見等々に簡単に左右される人間を、正規で雇えるほど民間企業は甘くないんだよ」

 

延々と続く自問自答、いや考えてすらおらず、思っているだけの段階。

それを整理整頓してみたくてブログに書き記そうと思いました。